メンバー紹介

博士課程

佐藤 航也(さとう こうや)

立神 作造(たてがみ さくぞう)

Nazalia Kurnia Dewi(なざりあ くるにあ でゔぃ)

矢野 裕之(やの ひろゆき)

修士課程

黄 瓊傑(こう けいけつ)

張 云霄(ちょう うんしょう)

杉山 仁木(すぎやま にき)

西坂 季恵(にしざか きえ)

平成29年度3月修了生

博士課程

福澤 陽(ふくざわ あきら)

修士課程

田付 まゆ(たつき まゆ)

研究内容(五十音順)

博士課程

佐藤 航也(さとう こうや)

研究テーマ:スウェーデンにおける重度心身障がい者の社会的包摂をめぐる「個人」としての社会的地位と日常的実践の研究

調査地:スウェーデン南東部の町 リンショーピン市

研究対象:重度心身障害者と周囲の人々

研究内容:自己決定・自立が尊重される北欧社会において、重度心身障がい者がいかに個人として社会的に包摂されるかをスウェーデン リンショーピン市のグループホームと自立生活における日常的実践についての参与観察によって、明らかにしようとしている。既存の障がいの概念や個人の概念を批判てきに検討をすることを目指す。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:学部生一年の時に、文化人類学の授業を受けて、アマゾンに暮らす人たちの世界観が自分と大きく異なるのを知ることができる機会をきっかけとして、文化人類学を選びました

文化人類学の魅力:見聞が広げられる

趣味:時代小説を読んだり、散歩をしたり、ピアノを弾いたりすること

立神作造(たてがみさくぞう)

研究テーマ:琉球弧における仏教寺院と葬送実践の現状(奄美諸島を中心として)

調査地:奄美大島(龍郷町、宇検村)

研究対象:寺院と葬送儀礼、人口減少による葬墓制の変遷

研究内容:奄美諸島の葬送祭祀儀礼は、近代以前の藩政期まで民俗信仰のノロ(神女)やユタ(シャーマン)によって行われてきたが、明治期に入りこれらの民俗宗教に加え、新たに既定宗教である仏教、キリスト教、天理教、創価学会などによる混淆葬送祭祀社会となり現在に至っている。このようなユニークな葬送祭祀儀礼を保持してきた奄美諸島においては近年の人口減少に伴う、葬送儀礼のあり方も大きく変容しつつある。本研究は奄美諸島を中心として、人口流出と少子高齢化による人口減少が集落(シマ)の葬送儀礼の諸相においてどのような影響を及ぼしているのかを分析するものである。
龍郷町・円集落の儀礼(野辺送り)の再構築、宇検村・屋鈍集落の納骨堂の共同化の2つを事例とする。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:放送大学で本多俊和先生の講義を受けたこと。

文化人類学の魅力:人類の成り立ちや生き方を研究できること、そのために様々な分野を学ぶこと、という2つの楽しさがあるところ。

趣味:俳句、島唄(奄美を始めとする琉球弧で歌われる民謡)

Nazalia Kurnia Dewi(なざりあくるにあでゔぃ)

研究テーマ:在日インドネシア人の看護師と介護福祉士に関する文化人類学的研究

調査地:2016年2月から4月の中旬まで関西エリアでフィールドワークを行った。これから関東エリア、東京周辺で行うことを考えている。

調査対象:病院や老人ホームで働いている在日インドネシア人の看護師と介護福祉士

研究内容:2008年から、EPA(経済連携協定)によって、多くのインドネシア人看護師が日本に送り出されている。彼らは、日本では看護師もしくは介護福祉士として働く。しかしインドネシアには介護という概念が存在しない。介護福祉士として働くインドネシア人看護師が、日本の介護をどう見て、どう理解し、どう仕事と向き合っているのかを、介護施設における実際の体験に基づいて研究している。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:自分も国を離れて留学している身ということもあり、初めは移民の研究に興味があった。博士課程ということもあり、研究の責任も重いので、なかなか家にも帰れず、家族とも会えなかった。一緒にご飯を食べたりゲームしたりする時間が、どんなに贅沢だったことか…と実感した。様々な問題と向き合いながら日本で生活するうち、母国であるインドネシアの人々に何かしてあげたいと感じ、そして文化をもって生きる人間として、ライフストーリーを書きたいと思った。

文化人類学の魅力:文化人類学を研究していくと、自分の研究にもつながるところ。人を見つめると同時に自分を見つめられるといったように、反射が起こって、自分への理解を深められる。また日常の生活で、気づかないこと、無視することに実は深い意味がある、と実感できるところ。文化人類学を学ぶとしても、社会学や心理学をはじめ、世の中にある色々な学問も知って、視野を広げてみては。時間も体力もある若いうちに、頑固に勉強してください!

趣味:映画、音楽は幅広く好き。新しい場所が好きなので旅行もする。

矢野 裕之(やの ひろゆき)

研究テーマ:障害当事者をめぐる社会制度の検討

調査地:日本列島

研究対象:学校教育および労働に関する諸制度。情報デザインと都市環境。障害当事者からみた医療・医学。障害当事者をとりまく「家庭」と「家族」。感覚器のインペアメントに関する自己認識と身体技法。

研究内容:日本列島における、障害当事者をめぐる社会制度について調査をおこなっている。学校教育・労働・都市環境・医療・医学など公的な環境面から、また、障害当事者の「家庭」や「家族」など私的な環境面から、障害当事者をめぐる社会制度について検討をおこなう。とくに、感覚器のインペアメントに関する自己認識と身体技法について、エスノグラフィーを通して考察を試みている。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:博士後期課程を受験した際、「議論に人類学の視点が加わるとよい」と指摘され、医療人類学の指導を受けられることになったため。研究手法としてエスノグラフィーを用いているにすぎず、「文化人類学」を志しているわけではない。議論の射程は制度論にある。

文化人類学の魅力:ヒトという生き物を動的にとらえようとする学問であること。さまざまな立場にある人々を、そうした人々の生活や人生を、また、そうした人々によって営まれ構成される社会の姿を、安易に単純化・抽象化せず、インフォーマントの生き方に敬意を払いつつ丁寧に記述することが求められる学問であること。

ご自身の趣味:学問と仕事

修士課程

黄 瓊傑(こう けいけつ)

研究テーマ:中国沿岸部の農村におけるベトナム人女性の結婚移民に関する研究

概要:現在、中国沿岸部の農村において、ベトナム人女性と中国人男性との婚姻が増加している。しかし、中国におけるベトナム人女性の結婚移民に関する研究は主に辺境の少数民族との間で行われているものを対象としていることが多い。そこで中国沿岸部の農村で、中国人男性との間で行われている結婚移民を対象とし、ベトナム人女性と中国人男性との婚姻の増加は一体、どのような社会的実情にあるのか、また中国人男性と結婚し、中国で生活することになったベトナム人女性はどのように生活しているのかを調査したいと考えている。

千葉大学に決めたきっかけ:もともと日本語の勉強をしており、日本の大学に進みたいと思っていた。そこで中国で日本語を教えてくれていた先生と一緒にまずは日本の教授を調べたところ、文化人類学講座の鈴木先生が自分の研究テーマや方向性と一致していたので千葉大学に進むことを決めた。また中国で日本語の先生は熊本大学を出ていて、8年ぐらい、熊本に住んでいたことから。ただ熊本にいかなかったのはまずは都会行ってみたかった。

張 云霄(ちょう うんしょう)

研究テーマ:農業戸籍から非農業戸籍に転入後、土地を失った高齢者の年金問題について

概要:農業戸籍とは、農村で農業に従事している人々に対して与えられている戸籍であるが、都市化に伴い、強制的に農村から都市部に移住させられた人々が、農業戸籍から非農業戸籍へと転籍することになった。その結果、今まで農業によって得ていた収入が失われることになったが当該者たちは高齢であり、学歴もないため、都市での雇用が期待できない。そこで年金が収入として見込まれるが農業戸籍には年金が設定されておらず、また非農業戸籍に設定されている年金を得るためには登録費用が非常に高額であるため、年金を得ることができない高齢者が続出している。そこで、現在、中国で起こっているこういった年金問題をテーマに据えて、研究したいと考えている。

千葉大学に決めたきっかけ:中国の留学生映画に千葉大がよく出てきたことで千葉大学の存在を知り、文学部の説明会に参加した。そこで自身のテーマを説明し、文化人類学講座の高橋絵里香先生を勧められたのがきっかけ。

杉山 仁木(すぎやま にき)

研究テーマ:アイスランドの医療と福祉について

調査地:アイスランド

研究対象:アイスランドの介護施設の職員や利用者、施設外部のケアや医療に関する研究をしている人々

研究内容:地理的要因や人口といった観点から興味深いアイスランドにおいて、介護施設に関係する人々や、ケアや医療の研究者にインタビューと参与観察を行うことにより、アイスランドの医療と福祉の現状を把握する。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:学部1年で始めた飲食店でのアルバイトで野菜を多く扱い、文化人類学専修には食文化に関して研究する教員もいることから当時食に関して興味を持ち、勉強したいと思ったから。

文化人類学の魅力:抽象的な話も対象の人々の生活や言葉が根拠となって主張されているので、現実と理論の距離が近く、突飛な主張に思えても実はそれなりの根拠があるところ。また、逆にその抽象的な理論が普段の生活の中にどのように存在しているのか考えることも面白い。

出身地:静岡県

趣味:版画

西坂 季恵(にしざか きえ)

研究テーマ:インド、グジャーラート州に住むジャイナ教徒の日常的な食実践

調査地:インド、グジャーラート州

研究対象:ジャイナ教徒と周囲に住む人々

研究内容:不殺生を教義のひとつとしているジャイナ教徒の食物選択について、彼ら/彼女らの日常的な食実践から理念と実践の関わりに着目し探求する。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:「異文化」や民族に関することがらに学部に入る以前から関心を持っており、千葉大学のオープンキャンパスでの模擬授業を受け文化人類学を学んでみたいと思ったから。

文化人類学の魅力:それまでの理論を打ち崩して新しい理論が展開されたり、当たり前だと思っていたことが当たり前ではなくなるところ。日々の生活のなかで理論の具体例を見つけられたときに文化人類学の魅力を感じる。

出身:岡山県

趣味:旅行をすること。国内外問わず、最近では石川県や台湾、韓国などを訪れた。

平成29年度3月修了生

博士課程

福澤 陽(ふくざわ あきら)

研究テーマ:千葉県勝浦市、および鴨川市における人と野生動物の関係性の変化

調査地:千葉県(勝浦市、鴨川市)

研究対象:一般狩猟、および獣害駆除に伴う狩猟活動の実態。生活の中で目撃した野生動物に関する聞き取り。

研究内容:現在、日本の狩猟活動は「鳥獣保護管理法」(鳥獣の保護及び管理並び狩猟の適正化に関する法律)のもとに規定され、行われている。一般狩猟の狩猟期は11月15日から翌年の2月15日(北海道の場合は、10月1日から翌年の1月31日まで)であるが、勝浦市、および鴨川市では獣害駆除によって、狩猟期以外の期間でも猟銃による狩猟活動を行っている。また農地の周辺や山林に罠を設置することによっても、野生鳥獣の捕獲が行われている。しかし現在、日本の狩猟免許において、猟法による区分が厳密に設定されており、罠猟免許、網猟免許、第一種猟銃免許、第二種猟銃免許のいずれかの取得が狩猟活動において求められることが多い。またそれぞれの猟法を行うにはそれに対応した狩猟免許の取得が必要となってくる。そこで、そういった狩猟法制が、現在の勝浦市、および鴨川市での狩猟活動において、どのような影響を与えているのか、また狩猟活動に従事する人々はどう捉えているのかを、当該者が実際に行う狩猟活動を通して読み解きたいと考えている。また山森が住居に近い調査地では、狩猟免許取得者以外とも比較的、野生動物との接触があり、またその痕跡を住民が認識することができる。そこでそういった野生動物との接触を狩猟免許の有無を問わず、調査地の人々がどのように語り、野生動物が生活の中でどのように表れてくるのかも調査したい。

文人類学を志した理由:学部生時代は理学部に進学し、卒論は鴨川市安房小湊の岩礁帯で行った。修士課程では筑波大学大学院に進み、そこで文化生態研究室に入り、山梨県北杜市武川町で調査を行った。その時、文化人類学という学問を知ることとなった。しかし、文生室で指導していただいていた先生が外部の研究所へと移り、引き継ぐ教員もいなかったため、研究室がなくなってしまった。博士課程に進む上で千葉大学の文化人類学講座と小谷教授の存在を知り、進学することとなった。結果的に、現在、文化人類学を学んでいるが、私自身がことさら意図したものではなく、大学を漂流し流れついた結果とも言える。

文化人類学の魅力:日本や日本以外の国で行われている研究から得られた様々な知見を通して、勉強していくところ。

趣味:読書(ライトノベル、Web小説)、アニメ・映画・ドキュメンタリー鑑賞、ゲーム

修士課程

田付 まゆ(たつき まゆ)

研究テーマ:日本に滞在する難民申請をしているクルド人コミュニティと彼らのエスニシティ

調査地:埼玉県蕨市、川口市

研究対象:日本に滞在するクルド人

研究内容:日本に滞在している難民申請中のクルド人コミュニティに関して、彼らのエスニシティに関する研究を行う。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:最初は心理学講座に行きたかったが、文化人類学基礎の授業を受けて、話を聞いているうちに少し考えただけでは出ない答えのようなものが文化人類学にはある、と思い、それを追求していくのが楽しいと思ったこと。また、文化人類学の講座の講座方針に「海外に行くのは大賛成です」というようなことが書いてあったため、この講座でなら留学できると思ったため。

文化人類学の魅力:文化人類学は文系、理系やミクロな面、マクロな面に関係なく多様な観点から一つの事例や事象を見ることができる学問であり、はっきりとした答えは見つからないかもしれないが、いま世界で起きている問題などの解決のためのヒントが得られる可能性があるという点。

趣味:民族音楽を聴こと。アイルランド民謡が好きで勉強するときはいつも聴いている。その他に、旅行すること。海外では、トルコ、ベトナムなどに行っている。様々な国のローカルな食事やお酒、洋服などをためすことが好きで、旅行中は観光本に書かれていないところで食事をする、という目標がある。また現地の簡単な言葉を学び、そこの人々と会話をするのが趣味でもある。