2017年度 調査実習(長崎県五島市,福江島)

【調査実習の場所】長崎県五島市福江島。主に荒川地区。

【期間】 2017 年 8 月 8 日から 8 月 16 日までの 9 日間

【概要(テーマ)】
全体のテーマは福江島の人びとが漁業、工芸、芸能、宗教、子育てといった様々な実践を、どのように継承され変容しているのかを見ていった。また、個人としてはカトリック教徒、カクレキリシタン、念仏踊り、漁業などのテーマを設定して調査を行った。

【調査地、テーマ決めについて】
テーマを決めてから、調査地を決めた。
今年は3年生が5人と少なかったので、興味があることをもとに各人でテーマを決めた。

テーマに沿った研究ができるか、泊まるところがあるか、交通の便などの点から最終的に全員のテーマに沿った研究が可能な調査地である福江島に決定した。

【事前準備で一番苦労したこと】
本や論文を読んで使えそうな理論を探すこと。予備知識がないもので、当たり前だけど「これを読めば確実!」というのがわからない。ひたすら論文にあたるしかなかったので先が見えなかった。

インタビューで使う質問リストを作ること。どんな質問をすれば何がわかるのか、考えるのが難しかった。

【実習中に印象に残ったこと】
実習開始2日目くらいで、「移動手段がなくても人にお願いすればどうにかなる」っていうのを確信したので、島唯一の公共交通機関であるバスすら停まらないところに乗り込んだこと。行きは宿の人に送ってもらえたんだけど、帰る方法はないまま出発。でもそこで出会った人が車で宿まで送ってくれた。

【インタビューの感想、インフォーマントとの関係づくり】
慣れが大事。最初はうまく言えなかったりしてしまったけど、みんな優しいってことがわかってくると、会話のように話せた。

自分が知りたい、聞きたいという気持ちが先行するとむしろ行き詰まってしまった。逆にうなずいたり相槌打ってるだけでどんどん話をしてくれたから、相手と「よく話す」ことが大切に感じた。

【報告書の作成手順】
報告書の構成は、以下の通り。
・序章(目的と調査概要)
・1章(調査地概要)
・2~6章(一人1章ずつ)
・終章(まとめ)

まず、2~6章でどういうことを書くか、繋がりが自然になるようにどの順番で書くかというシナリオを考えてから、個人で2~6章に取り組んだ。個人の章が完成に近づくと序章、一章、終章を節や項ごとに分担して書いた。どの工程においても先生に何度も校正していただきながらすすめました。