メンバー紹介

博士課程

櫻井一江(さくらい かずえ)

富田 悠里(とみた ゆり)

AHMET MELIK BAŞ (あふめっと めりき ばしゅ)

柴山 俊也(しばやま しゅんや)

修士課程

張 云霄(ちょう うんしょう)

大澤 千帆(おおざわ ちほ)

Оюунтулга Дэлгэрцэцэг(おゆんとるが でるげるつぇつぇぐ)

笹本 美和(ささもと みわ)

平田 政晴 (ひらた まさはる)

2022年度修了生

修士課程

小林 洵也(こばやし じゅんや)

2021年度修了生

修士課程

王 思凱(おう しかい)

SUYA(そや)

2020年度修了生

博士課程

佐藤 航也(さとう こうや)

修士課程

杉山 仁木(すぎやま にき)

劉 瀟瀟(りゅう しょうしょう)

2019年度修了生

博士課程

立神 作造(たてがみ さくぞう)

修士課程

西坂 季恵(にしざか きえ)

2018年度修了生

博士課程

Nazalia Kurnia Dewi(なざりあ くるにあ でゔぃ)

矢野 裕之(やの ひろゆき)

修士課程

黄 瓊傑(こう けいけつ)

研究内容

博士課程

櫻井一江(さくらい かずえ)

研究テーマ:人工透析医療における人間と非人間の存在と関係について

フィールド:日本 (今後は海外にも広げたい)

研究対象:人工透析医療に携わる医療者と利用者、医療機器や技術の開発・製造・販売に携わる人々、透析機器、医療技術、統計データ、数値、電気、水、光等

研究内容:日本の人工透析医療を成り立たせているモノの存在と人間の関係に着目し、今後も浸透する機械やテクノロジー、人工物や自然などの非人間と、どのように向き合い、病気や治療を扱いながら、人間が生きるのか?医療における専門性や統治性を問い直しつつ、「生」の在り方を探求する。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:一番最初に「文化人類学」という言葉を聞いたのは、確か?看護学生時代の看護理論の授業でマデリン・M・レイニンガーの理論を勉強した時。しかし、臨床現場では思い出す事も殆どなく、月日が経ち、いつもの間にか、「今の日本の医療」と「医療者である私」としての思考法で世界を見ているのでは?という疑念と悲嘆、苦悩に遭遇した。様々な先生方のもとで学びながら、今の医療と自分の限界に挑戦したい。

文化人類学の魅力:色々な人、モノ、出来事等の出会いを通して、人間を成長させ、生活や人生を豊かにしてくれる学問だと思う。是非、一度、自分の興味の分野にある民族誌などを読んでほしい。(義務教育課程でも学べるといいのに、とも思う)

出身地:茨城県

趣味:愛犬と戯れる事、旅行、音楽、郷土料理、歴史や昔話など

富田 悠里(とみた ゆり)

研究テーマ:オランダのオルタナティブ教育、特にイエナプランという教育コンセプトについて

フィールド:オランダ(予定)

研究対象:オランダのオルタナティブ教育を受ける子どもとその家族、その学校を運営する人々

研究内容:多様な学校教育が行われているオランダにおいて、オルタナティブな教育理念がどのように受容されているかを多角的に検討するとともに「子どもにとって良いこと」という言説のイデオロギーや実践について探求する。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:もともと心理学に興味があり、将来はスクールカウンセラーになりたいと考えていた。しかし、統計学が苦手で困っていたところ、文化人類学基礎の授業を受けて衝撃を受けた。こんなに面白い学問があるのか、自分が知りたかったこと、求めているものをこの学問では実現できそうだ、と直感で感じた。

文化人類学の魅力:今までの偏見や常識を壊していき、「こうあるべき」というのをあまり作ろうとしない点。

出身地:千葉県

Ahmet Melik Baş (あふめっと めりき ばしゅ)

研究テーマ:日本の高齢者ホームレスについて

フィールド:東京(上野や秋葉原のインターネットカフェを考えている)

研究対象:日本の高齢者のホームレス(特にネットカフェ難民)

研究内容:まだ決定してはいないが、ネットカフェで高齢者のホームレスはどうやって生きているかについて研究しようと検討している。諸外国、特にトルコやドイツ・イタリアなどに比べて、日本のホームレスは高齢者の割合が高い。その高齢者の割合が高いという問題について老年学(Gerontology)を学びながら研究している。

文化人類学を選んだきっかけ:千葉大学で留学をした時に、文化人類学の先生に会って、自分の研究テーマについて話したことがきっかけ。また、「文化」という言葉はいつも私たちの生活で使っている言葉あるが、「文化」とは何かとよく考えたいと思ったから。そして、老年学については、自分の祖母を介護した経験から、高齢者の抱える課題を研究しようと思ったから。

日本を選んだきっかけ:4年前に、トルコで老年学を勉強していたとき、トルコの大学の先生は日本人であった。そのときの先生に日本のシステムや、老人の生活に興味があって、この先生に日本語と日本について質問したこと。その後観光で日本を訪れた。イタリアでのボランティア活動やドイツでの留学の経験もあるが、最後に日本の千葉大学に留学し、最終的に日本を選んだ。

千葉大を選んだきっかけ:自分の通っていたアクデニズ(akdeniz)大学に案内があったこと、最初に千葉大学に留学したときに教育学部で自分のことを発表する機会があったこと、千葉大学は日本でも名の知れた大学であること、千葉が研究地に近かったこと。

文化人類学の魅力:研究の対象としている分野や範囲が広いことや、研究に対するアプローチの方法がたくさんあること。

出身地:トルコ・アンタルヤ(Antalya)、海がきれいな観光名所

趣味:美術館に行くこと。観葉植物を育てること。特にサボテンが好き。

日本に来て思ったこと:日本の学生が、トルコの学生が勉強だけを重点的に頑張っているのに対して、勉強・サークル(部活)・バイトの3つに時間をかけて、とても忙しそうにしていることに驚いた。

日本で行ってみたいところ:小笠原諸島。アメリカによる統治時代の文化と現在の日本の文化がある中で、人々がどのように生活しているのか知りたいから。また、24時間も船に乗ることに興味があるから。

学部生へのメッセージ:文化人類学の論文や本を読むためには外国語が不可欠なので、自分のフィールドについて、外国語について、よく勉強をして欲しい。イングリッシュハウスで英語を教えるバイトをしているので、文化人類学でも論文を読むために必要な英語を勉強するために、ぜひイングリッシュハウスに来てください!

柴山 俊也(しばやま しゅんや)

研究テーマ:国際移動をする建設技術者のキャリア形成過程の解明

フィールド:建設系外国人留学生の受け入れ先の大学の研究室

研究対象:日本の大学の建設系「英語プログラム」で学ぶ現・元外国人留学生、および日本の建設会社で働く外国人建設技術者

研究内容:建設系外国人留学生がどのような動機から英語プログラムに留学し、将来的にどのようなキャリア形成を目指しているか。「技術」と「日本語を含む複数言語」を鍵概念として、検討できたらと考えている。

文化人類学を学んだきっかけ:元々は日本語教育を専門にしていた。海外から日本に留学し、卒業後に日本の企業に就職した青年たちが、キャリア形成をしていく過程で、日本語と英語でどのように複数言語実践を行っているかを、日本語教育の視点から研究した。この研究を展開させていくにあたり、対象者たちの日本留学から日本企業への就職、キャリア形成といった出来事を対象者自身がどのように経験したのか、対象者の経験のプロセスを社会文化的文脈の中で具体的に把握する必要があると考えた。そのためには文化人類学の理論的視座と研究方法論が有効であると考え、新たに学ぶことを志した。

文化人類学の魅力:これまで当たり前と考えていた世の中の在り方を文化人類学的に捉えなおすことで、これまでにない新しい発見や視野が得られる点。

出身地:東京都

趣味:ヴァイオリン演奏、寺社・美術館・博物館めぐり

修士課程

張 云霄(ちょう うんしょう)

研究テーマ:農業戸籍から非農業戸籍に転入後、土地を失った高齢者の年金問題について

概要:農業戸籍とは、農村で農業に従事している人々に対して与えられている戸籍であるが、都市化に伴い、強制的に農村から都市部に移住させられた人々が、農業戸籍から非農業戸籍へと転籍することになった。その結果、今まで農業によって得ていた収入が失われることになったが当該者たちは高齢であり、学歴もないため、都市での雇用が期待できない。そこで年金が収入として見込まれるが農業戸籍には年金が設定されておらず、また非農業戸籍に設定されている年金を得るためには登録費用が非常に高額であるため、年金を得ることができない高齢者が続出している。そこで、現在、中国で起こっているこういった年金問題をテーマに据えて、研究したいと考えている。

千葉大学に決めたきっかけ:中国の留学生映画に千葉大がよく出てきたことで千葉大学の存在を知り、文学部の説明会に参加した。そこで自身のテーマを説明し、文化人類学講座の高橋絵里香先生を勧められたのがきっかけ。

大澤 千帆(おおざわ ちほ)

研究テーマ:子どもが受け継ぐ震災の記憶

研究対象:震災伝承施設や教育現場で、震災について子どもに教える側の人びとと伝承される側の子どもたち、地域の人びと

フィールド:東北地方(細かい地域などはこれから決める)

研究内容:震災の記憶は私的・個人的なものであるが、伝承施設などでは公的・集合的記憶として扱われる。そのような個人の私的な記憶と集合的記憶が教育などの現場ではどのように混ざり合っているのか。また、震災を伝承される子どもたちの知識、考えや視点に注目し、大人たちの考えとの違いについて探求している。

文化人類学を学ぶようになったきっかけ:学部生の頃は千葉大学の文化人類学専修に所属しており、3年次に行われる調査実習で、2週間、日本の地方のどこかに行って調査するというのが面白そうだと思ったため。また、文化人類学の研究の方法や考え方が自分に合っていると思ったため。

文化人類学の魅力:色々なことを疑ってかかる、批判的な目線を忘れない姿勢はなかなか身につけられるものではないが、文化人類学では色々な事例を見たり、色々な視点を身につけたりすることができるため、世界を見る目が変わる。また、3年の調査実習では小笠原諸島に、卒業論文では千葉県の旭市に実際に赴き、調査を行った。そのように見たことのないものを実際に見て調査できることが楽しい。

出身地:大阪府豊中市

趣味:合唱。小学校1年生の頃から続けている。

文化人類学専修に興味を持った方へのメッセージ:文化人類学専修は若干マイナーな専修ですが、人数が多くない分、先生方に研究をたくさん見てもらえます。3年次の調査実習では、先生が1人ついて、2週間ほど調査に行くという、留学などではできない経験をすることができます。

Оюунтулга Дэлгэрцэцэг(おゆんとるが でるげるつぇつぇぐ)

研究テーマ:市場経済化に伴うモンゴル人の価値観の変容、伝統工芸品に携わる人々の認識について

研究対象:モンゴル人

フィールド:モンゴル国(バヤン・ウルギー県)

研究内容:現代のモンゴルのこどもたちはモンゴルの歴史や文化についてあまり興味がないという 現状を踏まえ、モンゴルの伝統工芸の研究を通して、モンゴル人がどのような価値観を持 っているのかということについて探求する。

文化人類学を選んだきっかけ:高校生の時に専門を選ぶ機会があり、もともと人とコミュニケーションをとることが好 きだったため、文化人類学のフィールドワークに興味を持ったから。また、モンゴル語が話せることから、文化人類学を学ぶことで自分が研究したいことについて研究ができると考えたから。

千葉大学を選んだきっかけ:もともと牧畜社会に興味があり、調べていたところ、小谷真吾先生を知り、小谷先生のも とで研究を行いたいと思ったから。

文化人類学の魅力:フィールドワークを通じて様々な国の人々の世界観や考え方、見え方について調べられること。また、文化人類学を学ぶことが他者を理解するきっかけになりうること。

出身地:モンゴル国ウランバートル市

趣味:バスケットボール(中学生のころからやっている)、旅行(海外旅行がメイン、モンゴル国内も旅行する)、読書

笹本 美和(ささもと みわ)

研究テーマ:パプアニューギニアの人々の自然とのかかわりの実践について

研究対象:日本在住のパプアニューギニア出身者、パプアニューギニア在住者、非人間(特に動物)

フィールド:日本、パプアニューギニア(今後)

研究内容:パプアニューギニアの人々の自然とのかかわりの実践について、音を通じた人間と人間ではない生き物とのかかわりなどに焦点をあてて、生活の中で人間が動物たちとどのように関わっているのかを探求したい。具体的なところについては検討中。

文化人類学を選んだきっかけ:作家の上橋菜穂子さんの本が大好きで、彼女がオセアニアの研究者であり文化人類学者であることを知ったことがきっかけ。文化人類学がどのような学問なのかについて調べていくなかで、人間とその他の生き物がどのようにつながりあってこの世界で生きているのかという幼いころからの興味を追求できる分野だと思った。また、社会人として働いていたときに地域で行った現地調査を通じてフィールドワークの面白さに気づき、もっと専門的にフィールドワークに取り組んでみたいと思ったため文化人類学を選んだ。

千葉大学を選んだ理由:小谷先生が上橋菜穂子さんの本をおすすめの本にあげていたのがきっかけで小谷先生のことを調べ、小谷先生がフィールドにしているパプアニューギニアの面白さに魅かれた。小谷先生に興味を持ち、小谷先生のフィールドに興味を持ち、千葉大学を選んだ。

文化人類学の魅力:自分がいままで知らなかった人達、価値観、世界の捉え方に出会えること。いま日本にある考え方や価値観というものが絶対ではないということやそれに縛られなくてもよいのだということを知れること。

出身地:静岡県掛川市

趣味:音楽(ピアノを弾くこと、作曲すること)、物語や本格ミステリの小説を読むこと

平田 政晴 (ひらた まさはる)

研究テーマ:働くことについて

フィールド:日本

研究対象:「シェアリングエコノミー」を中心としたさまざまな形で働く人々と、そのような経済活動

研究内容:働くことや、一般的に「シェアリングエコノミー」などと称される行為が人類学的にどのように理解することができるのかを研究している。働くということは、自明であるように思われている節がある。しかし、実際には明確に線引きすることは難しいのではないか、といったような問題意識を抱えながら、そのような「わからなさ」、の記述を目指している。

文化人類学を選んだきっかけ:『うしろめたさの人類学』という本を読んで、面白そうだと思ったから。その本を読む中で、自分が漠然と感じていた日々の暮らしでの違和感のようなものが、この分野では取り扱われているように思えた。また、文化人類学者がフィールドで出会う人々に向き合う姿勢や態度に惹かれるものを感じたため。

文化人類学の魅力:そんな面白いことがあるのか、と驚けるところ。人から話を聞いたり、住み込ませてもらったりする関係性の中から学問が成立しており、研究対象とする方々から教えてもらうことが多いこと。

出身地:千葉県

趣味:アイススケート